本書の内容

書影

剃刀日記 ──シリーズ 日本語の醍醐味(2)

石川桂郎

「死人の顔を一度剃ったことがあった。」(「薔薇」より)
嘘か真か、日常に虚構がまぎれ込む、石川桂郎面目躍如の珠玉短編集。

 家業の理髪店を営むかたわら、小説や随筆をものした俳人・石川桂郎の第一著作集『剃刀日記』は、一見淡々とした日常を描いているように見えて「ほとんどがつまり虚構の作」という驚嘆の短編集である。虚実のあわいを自在に行き来する作風がゆえに、次作『妻の温泉』は直木賞候補にあがりながらも小説とみなされず賞を逃す。そんな石川桂郎が、版が変わるごとに手を入れ続けた『剃刀日記』の最終形28作品と、初期の版のみに収録され姿を消した9作品および後記を拾遺し、一冊にまとめた。(→もうちょっと詳しい紹介ページ

※七北数人氏を監修者に迎えた「シリーズ 日本語の醍醐味」は、“ハードカバーでゆったり、じっくり味わって読みたい日本文学”をコンセプトに、手に汗握るストーリーではなく、密度の濃い文章、描写力で読ませる作品、言葉自体の力を感じさせる作品を集成してゆきます。
本シリーズの書評

2011年12月20日発行 四六判・上製 328ページ
本体 2,200円+税  ISBN978-4-904596-03-6 【残部僅少】

【目次】

剃刀日記
序/横光利一


薔薇
椿
指輪
百日紅
堤防
秋の花
柚子湯
転業記
転業半歳
商売往来
高雲寺跡
柏餅
元旦の朝
お天気
連翹
七草まで
朝顔
芸者

合唱
女唐服
梅雨明け
あおくび
机・寝台
冬鶯
春くる夜

剃刀日記 拾遺
山呆け
花輪
発表日
蕪子先生の鬚
植木市
十三夜

羽織

後記

解説/七北数人

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